履歴書の職歴を書くとき記憶をたどるのが大変なことり(@kotori_pata)です。私は様々な理由で転職を7回していますが、歯科衛生士にならなきゃよかったと思ったことはありません。
そんな私が「歯科衛生士になったことを後悔しないためにどうしたら良いのか」を考えてみました。
コンビニより多い「歯科医院」で働く「歯科衛生士」は女性に人気の職種のひとつです。
実際に歯医者に通ってみると、白衣や制服もかわいいし、きれいな歯科医院で患者さんと楽しそうに話しながら働いているように見えるかもしれません。

なんとなく、のんびり優雅に働いてそうだよね。

医療系だけど気楽そうだなって私も思ってた。
ところが歯科衛生士に限らないと思いますが、実際に働いてみるとイメージしていた働き方とは程遠く、辞めてしまう人が多い職種でもあります。
実際、私の同級生で歯科衛生士を続けている人はごくわずかです。離職者は15万人といわれていますし、求人倍率は20倍ともいわれています。多くの歯科医院で歯科衛生士を必要としているにも関わらず「歯科衛生士を続けたくない」もしくは「続けたいけど続けられない」と思う歯科衛生士が多いのには理由があるはずです。
どうして「歯科衛生士にならなきゃよかった」と思うのか。
現在、「後悔している」「もうやめたいと思っている」あなたや、これから歯科衛生士になろうかなと思っているあなたにも知ってほしい、リアルな不満と対策をお伝えしたいと思います。
「歯科衛生士にならなきゃよかった」仕事の不満

歯科衛生士が「もう歯科衛生士、やめようかな」と思う時はどんなときが多いのか、実際に別の仕事をしている元歯科衛生士の友人と話してみました。
私も歯科衛生士になったことは後悔していませんが、「ここでは働けないな」と思ったり、「歯科衛生士以外の仕事をしてみたいな」と思ったことは何度もありますのでいくつかパターンを見てみましょう。
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1.職場の人間関係に不満がある
歯科衛生士が働く職場で一番多いのが、個人で開業している歯科医院などで、歯科衛生士の9割がいわゆる開業医で勤務しています。あなたが歯医者と聞いて思い浮かべるような歯科医院ですね。
1~数名の歯科医師と数名の歯科衛生士や歯科助手、さらには歯科技工士や受付、カウンセラーなどが一緒に働いています。歯科医院の規模や院長の考えなどで歯科衛生士だけだったりと様々です。
コミュニケーションスキルが高い人の場合はすぐに馴染めますが、苦手な人やもともと人間関係の悪い歯科医院に就職するといつまで経っても院長や周囲の先輩となじめないこともあります。
開業医の平均従業員は5人程度といわれていますので、一度関係が崩れると修正しにくく、相談する相手もいないというケースも多いです。
女だらけの職場
そして、歯科衛生士は男性もなれますが、現状99.9%が女性です。歯科助手や受付も女性が主なので女性だらけの職場がほとんどです。仲が良いときはすごく楽しく働けますが、何かで関係性がくずれたり、輪を乱すような人がひとり入ってきたりとバランスが崩れると悲惨です。
歯科医師との関係
私は歯科衛生士や女性スタッフと揉めたことはありませんが、歯科医師との関係が上手くいかずに転職したことは何度もあります。雇う側と雇われる側なのでお金のことはもちろん、力関係や雇用条件など色々絡んできます。
ここの関係性が上手くいかなくてやめる歯科衛生士が大半といっても過言ではないと思います。
最後に揉めるのが嫌で、それっぽい理由をつけて辞める衛生士も多いので、歯科医師の方はそれを鵜吞みにしているといつまで経っても歯科衛生士が定着しないブラック歯医者になりかねませんよ!
特にハラスメントは改善する見込みがないと感じてしまうと連鎖的に退職者が増えることもありますので要注意です。
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2.汚いなど職場環境に不満がある
器具の滅菌や手指の消毒などの衛生管理がずさんだと身の危険を感じるので働きたくありません。
中には、グローブ(ゴム手袋)をはかずに、患者さんの口の中を触る歯科医師がいるそうです!!信じられませんよね?そんな状況が当たり前になると「歯科衛生士にならなきゃよかった」と思ってしまいますよね。
感染対策がされていないということは、スタッフも患者さんも常に感染のリスクが高い状態です。何かあってからでは遅いです。
グローブに限らず、器具の使いまわしや口の中を触ったグローブでカルテを触る、パソコンを触る、手をあまり洗わないなども危険です。危機管理がなっていない歯科医院が責任をとってくれるはずもないので、まずは改善を求め、すぐに変わらないようであれば別の歯科医院を探しましょう。
3.仕事内容に不満がある
歯科医でなければ対応できない処置と、歯科衛生士が対応できる処置が明確に分かれていると思いがちですが、グレーな処置も多々あります。「歯科医師の指示のもと」と書かている処置は歯科医院によっては衛生士がやっていることもあります。
人手不足に悩む歯科医院では、本来の歯科衛生士業務ではないこともやらされて「こんなはずじゃなかった」と思うこともあります。資格の範囲外の処置をしてしまうと、責任問題に発展する可能性もありますし、そうじゃないにしても本来なら歯科医師がやるべき処置に加え、歯科衛生士業務もとなると息つく暇さえなくなってしまいます。

行きたいときにトイレにもいけない。

うそでしょ?

ホント!膀胱炎になる人も結構いるよ。
また、いつまで経っても仕事を任せてもらえず、技術の向上が見込めないと感じる場合も同様に不満を抱き、退職に至るケースもあると思います。
\身に付くスキルは勤め先で大きく変わる/
歯科衛生士にならなきゃよかったと思う前に
有給や出産、育児休暇などの体制が整っていない

99.9%が女性の歯科衛生士。その歯科衛生士が働く場所なのに出産や育児の休暇制度が整っている歯科医院が少ないです。近年、少しづつ増えてはいますが前例がない歯科医院も多いのが現状です。
子供を保育園に預けて働こうかな?と考えても、院長と2~3人の歯科衛生士で切り盛りしている歯科医院だと有給もなかなかとりにくいのが現状です。
園や学校の行事、子供の体調不良など、子育てしていると休みが必要なことが増えますが休みがとれない、取れたとしても嫌な顔をされると続けられないかなと考えてしまいますよね。

出産・育児を経験している歯科衛生士と、経験していない歯科衛生士の間でギスギスしやすいよ。
特に従業員の少ない歯科医院では、歯科衛生士が休むとそのしわ寄せが他の歯科衛生士に来ます。最初は「仕方ないよね」と理解を示していた仲間でも、回数が増えるごとに「また?なんでこっちばかり大変な思いしなくちゃなんないの?」と不満が募ってしまいます。
これも経営者である歯科医師が改善すべきだと思いますが難しい問題でもあります。自分が悪いわけでもなにのにずっと気を遣わなければならない状況が続くと「歯科衛生士にならなきゃよかったかも」と思ってしまいます。
後歯科衛生士にならなきゃよかったと後悔しないために

歯科衛生士にならなきゃよかったと後悔しないためには就職前に調査や見学をしておくことが大切です。
歯科医院によっても就業規則や条件、待遇の良し悪しは求人票で知ることができますが、職場の雰囲気や人間関係は実際に働いてみないと分からないです。
せっかく歯科衛生士の資格をとったのだから、より良い条件のもとで働きたいと考えるのは当然のこと。
そこで、まずおすすめしたいのが、就職する前にその歯科医院に見学に行くことです。
見学で分かるのはごく一部ですが、歯科医院の雰囲気と職場の環境や滅菌、消毒がきちんとされているか、実際に歯科衛生士がどんな業務をしているのかある程度確認できます。
「歯科医師や歯科衛生士の表情がいきいきとしているか」などをチェック項目としてよく見ますが、プロなので仕事が辛くても患者さんの前で死んだような顔はしないと思います。なので、生き生きして見えるからといって、良い職場とは限りません。
見学のときに、もし可能であれば実際に働いている歯科衛生士と話すことを私はおすすめします。
院長が対応する歯科医院もありますが、いい事しかいいませんし、もっともらしく理想論を語ることが多いので要注意です。信じてはいけません。
もし、歯科衛生士が対応してくれたり、話すタイミングがあったら話してみてください。
「こちらで働いていて楽しいですか?」とストレートな質問を投げかけ、表情など観察するようにしてみましょう。時間外労働やセミナーの参加、入れ歯や銀歯の調整など本来、歯科医師ややるべき仕事を衛生士がすることがあるのかなど気になることはきいておきましょう。
すでに問題ありの歯医者で働いている場合の対策
一番問題なのは、あなたが歯科衛生士を辞めたいくらい悩んでいるという事です。
私だったら間に人を挟んだりせずに、まず院長に相談します。自分の辞めたい原因が院長だったとしてもです。その際、ただ不平不満をぶつけるのではなく「ここが改善されたら働きやすい」「○○が辛いので、△△に変えるこはできないか」など具体的な解決策を一緒に提示できると前向きな話し合いがしやすいと思います。
また、他のスタッフとの人間関係で悩んでいる場合も院長に相談すると思いますが、悪口の羅列にならないように客観的に伝えるようにしましょう。悪口を言う人は印象が悪く逆にあなたの方が悪者になってしまう可能性があります。

確かに悪口を聞いていると、その人が信じられなくなるかも。

○○のような言動が気になるんですが、先生はどうですか?と院長がどう思っているのか確認しながら話をすすめるのもオススメだよ。
また、話を聞くだけで良いと思っている能天気な歯科医師もいますので「○○さんの~な行動に困っているので、院長から話してもらえますか?」など、どうしてほしいのか伝えるようにしましょう。世話が焼けますが気が利かない場合が多いです。
自分自身、何が不満で仕事が楽しくないのか、どうしてやる気が起きないのか明確にしておくと話し合いがしやすいので求人サイトで他の歯科医院と比較しておくと良いです。給料や休み、スタッフの人数など・・・自分の労働条件は他院と比べてどうなのか気になりますよね?
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どうしても職場が合わないときは転職を検討

事前に調べたり見学をしていたとしても、実際に働いてみると自分には合わないと感じることもあります。
それは人間関係であったり、職場の雰囲気や環境など、さまざまな要因があるでしょう。
そのような場合には、思い切って転職を検討してみるのもおすすめです。
歯科衛生士は深刻な人手不足が続いており、多くの歯科医院で専門資格をもった人材を募集しています。そのような状況だからこそ、働きやすい職場づくりに力を入れている歯科医院も少なくありません。
あなたに合う歯科医院がきっとみつかりますよ!

諦めないで!応援してる!
合わせて読みたい:歯科衛生士をやめたい!退職を伝えるタイミング
まとめ
歯科医院は開業医が多いため、「転職しても同じような勤務先で、あまり状況は変わらないのではないか」と思うかもしれませんが、歯科医院が変わると業務内容も人間関係もまったく違います。何か所も歯科医院をみてきた私が言うので間違いありませんよ!

どうしてもっと早く転職しなかったんだろうと思うことも多いよ。
経験や技術などの能力の問題ではなく、働く環境が変わることで力を発揮できることがあります。
歯科衛生士の人手不足は、多くの歯科医院で深刻な問題になっていますので歯科衛生士の資格をもったあなたを歓迎してくれるはずです。
歯科衛生士にならなきゃよかったと思わない為にも、今回の内容を就職や転職の参考にしてもらえたら嬉しいです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなたが楽しく歯科衛生士を続けられますように・・・。
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